和巾(わきん)

裏千家で茶道を学んでいます。先日は、「和巾」のお点前のお稽古でした。これは、裏千家11代玄々斎精中宗室が江戸末期、孝明天皇に献茶した際、和巾を拝領され、その翌年その和巾を披露するために点前をしたのが始まりとのことです。和巾とは、古袱紗(こぶくさ)です。天皇家からいただいた古袱紗を披露するものですから、取り合わせる道具も格の高いものです。水指は、古瀬戸(焼)一重口で塗り蓋です。お茶を入れるのは、仕服に入れた中次(なかつぎ)です。この中次にお茶を人数分入れ濃茶を練ります。中次は、桑木地、内部は金箔張りです。和巾の文様は二重蔓牡丹唐草(ふたえづるぼたんからくさ)です。着物は春らしい装いを心がけています。桜色の小千谷紬に春の草花の押し花をすきこんである帯を締めました。帯締めは渡敬(わたけい)のものです。

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